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2025.04.30
エルメス製品を修理に出したのに、エルメス直営店で修理を断られてしまった。大切なアイテムなだけに、修理を断られると途方に暮れてしまいますよね。
本記事では、エルメス修理が断られる理由と、そんな時に取るべき適切な対処法について解説します。
大切なエルメス製品を修理しようと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
エルメスの修理が断られるのはなぜ?
エルメス製品を直営店に修理依頼しても、いくつかのケースでは受付を断られることがあります。
エルメスが高度なブランド価値と品質基準を維持するため、修理を受け付けない条件があり、ここではエルメスの正規店で修理を断られる主な理由とその背景についてまとめます。
エルメス直営店は、製品が真贋不明な場合や偽物の可能性がある場合、修理を受け付けてくれません。
エルメスはブランドのイメージと品質を守るため、偽造品には一切サービス提供しない方針です。
正規店以外で購入した製品も真正性が保証されないため、断られることがあります。
例えば購入時のギャランティカード(保証書)が無い場合、正規品と証明できず修理を拒否される可能性が高いので注意しましょう。
製品が廃盤モデルで部品の在庫が無い場合も、エルメス直営店では修理不可となります。
正規品であっても、既に生産終了したアイテムは純正パーツの確保が難しく、メンテナンスを受けられません。
例えば古いバッグで金具やストラップの交換部品が製造されていない場合、直営店では対応不可能です。
廃盤になった部品でも在庫に残っている可能性がありますが、基本的にパーツ不足のアイテムは修理断念となるケースが多いです。
一度でもエルメス直営店以外で手を加えられた製品は、直営店では修理を断られる傾向があります。
オリジナルから変更や修正が加えられた品はエルメスの品質基準を満たさない可能性があるためです。
例えば他店で非純正パーツを使った修理や、オリジナル性を損なう独自加工が施されている場合、正規店購入品であってもエルメスでは受け付けてくれなくなります。
このように第三者による修理履歴があるだけで直営店ではNGとなってしまうので注意が必要です。
破損や汚損の程度があまりに深刻な場合も、直営店では「修理不可」と判断されることがあります。
例えばバッグの形が大きく歪むほどの変形や、革が裂けて欠損しているようなケースでは、完全に元の状態に復元することが困難とみなされ修理を断られることがあります。
エルメス直営店の修理は「あくまで購入時の状態への復元」が前提のため、原形を留めないようなダメージは対応範囲外になってしまうのです。
一部の特殊素材や特殊なデザインの商品は、技術的な理由で直営店でも修理困難とされる場合があります。
特殊加工レザーや異素材の組み合わせなどの希少な素材や複雑な構造を持つアイテムは、修理自体が非常に難しいためエルメス側で対応を控えるケースがあります。
また発売から長い年月が経ち経年劣化が進んでいる場合は、無理に修理するより新品購入を勧められることがあります。
このように技術面でリスクが高い場合、直営店では修理を断られることがあります。
エルメス直営店で修理を断られた時の対処法
もし、エルメス直営店に「修理できない」と言われてしまっても、まだ取れる選択肢はいくつかあります。
修理内容を工夫して再チャレンジする方法や、正規店以外のサービスを利用する方法など諦める前に検討したい対応策があります。
一度断られても、修理内容を調整することで受け付けてもらえる可能性があります。エルメスの修理基準は厳格ですが、依頼内容を変更すれば対応可能になるケースもあります。
例えば最初にバッグ全体のリカラー(色の塗り直し)を依頼して断られたなら、傷んでいる部分だけ部分補修に範囲を絞るなどです。修理部位や内容を減らしたり簡易なケアに切り替えたりして、再度相談してみる価値は十分あります。
直営店スタッフと話し合い、何とか対応可能なラインを探ってみましょう。
直営店で断られたなら、ハイブランドを扱う修理専門業者に依頼する手があります。
エルメス以外のブランド修理専門店なら、正規店より柔軟に幅広い修理に対応してくれる可能性が高いです。
一度他店で修理された製品や年代物のバッグでも、熟練した職人のいる専門店であれば直せるケースがあります。さらに費用も比較的抑えられる傾向にあります。
ただし一度でも非正規の修理をすると、その後はエルメス直営店で修理対応してもらえなくなるため、公式サポートを断念してでも修理したいか慎重に判断しましょう。
どうしても修理ができない場合は、そのエルメス製品を思い切って売却する選択肢もあります。
使えないまま手元に置いておくより、ブランド買取専門店に査定に出して現金化するのも一つの手です。
エルメスほどのブランド力があれば、状態が多少悪くても買取の対象になることが多く、修理不可能な品でも値段が付く可能性があります。
特にヴィンテージ品や希少モデルなら、大きなダメージがあっても予想以上の高額査定が付くこともあるほどです。
修理できず眠らせているより、売却して新しいアイテム購入資金に充てるのも前向きな対処法と言えるでしょう。
エルメス製品の修理はどこでできる?
エルメスのバッグや財布を修理したい場合、大きく分けて「正規のエルメス直営店に依頼する」か「ブランド品の修理専門店に依頼する」かの二択です。
それぞれサービス内容や費用に違いがあり、どちらを選ぶか悩む方も多いでしょう。
ここからはエルメス公式による修理と、民間の修理専門業者のそれぞれどのようになるのかを解説します。
エルメス直営店のブティックや公式のアフターサービスカウンターでは、エルメス製品の修理相談を受け付けています。
例えば、東京なら伊勢丹新宿店内にエルメスのアフターサービス専門カウンターがあり、そこに製品を持ち込めば見積もりや修理受付をしてもらえます。
見積もり自体は無料で行われ、軽いクリーニング程度ならその場で概算見積もりが出る場合もあります。
正式な修理が必要な場合は一度預かりとなり、フランス本社工房に送られて職人が修理を実施します。
そのため完成までに数ヶ月要することもありますが、本物と認められたエルメス製品であれば純正パーツを使用した高品質な修理が受けられます。
エルメス直営店で修理する最大のメリットは、「品質への安心感」が得られる点です。エルメスの限られた正規職人が担当し、純正パーツを使って修理・交換してもらえるため、購入当初に近いオリジナルの状態へと復元できます。
たとえば金具交換や革の貼り替えでも、すべて本物のエルメス製パーツで対応してもらえるので、修理後もエルメスの価値が損なわれません。
また、スタッフはエルメス製品の状態に応じて最適なケア方法を提案してくれる専門知識を持っており、修理と同時にメンテナンスのアドバイスを受けられる場合もあります。
このように仕上がりの高品質さとブランド保証が約束されている点で、正規店での修理には大きな安心感があります。
一方で、エルメス直営店で修理する際にはコストと時間の面で負担が大きい点に注意が必要です。正規の職人による手作業と純正パーツ使用のため、修理代金はかなり高額になる可能性が高いです。
実際にエルメス直営店では公式に料金表を公開していませんが、一般的な目安としてバッグ修理は10万円前後と非常に高価で、修理専門店に比べて費用は全般的に高くなる傾向があります。
さらに納期についても、正確な期間を教えてもらえないことが多く、内容によっては1〜2ヶ月以上待つケースもあります。特に海外工房送りの修理では数ヶ月単位の時間を要します。
また直営店自体の数が限られているため、店舗が遠方で持ち込み・受け取りに手間がかかることもデメリットでしょう。このように費用面・時間面のハードルが高い点は、正規修理を利用する際に覚悟しておく必要があります。
街の革製品修理店の中には、エルメスをはじめ高級ブランド専門の修理サービスを提供している業者もあります。
そうした修理専門店を利用すると、直営店では断られるケースでも対応してもらえる可能性があります。
たとえば古いバッグの大規模な補修や、部分的な色補正・クリーニングのみの依頼など、要望に応じた柔軟な修理をしてくれる点が魅力です。
また多くの専門店では料金メニューが明瞭に設定されており、見積もりも迅速です。
直営店に比べて修理期間も短く、費用も比較的安価に済むことが期待できます。ただし修理品質や仕上がりはお店ごとに差があるため、エルメスの実績が豊富な信頼できる業者を選ぶことが重要になります。
エルメス製品を修理専門店に依頼するメリットは、何と言ってもその柔軟性と経済性です。多くの専門業者は経験豊富な職人を抱え、エルメス直営店で断られるような古い製品や大きな損傷にも対応できる幅広い技術力を持っています。
たとえば色あせた部分の補色や革の再染色、コバ(革の断面)修復など、公式では対応外の細かな補修やカスタマイズも可能です。さらに費用面でも直営店より安く抑えられる場合が多く、修理期間も短めです。実際、専門店なら依頼内容にもよりますが数週間~1ヶ月程度で修理が完了するケースが多く、料金も事前に明確に提示してもらえるため予算計画が立てやすいです。
このように「早い・安い・幅広い」対応が期待できる点は、専門店を利用する大きな利点でしょう。
一方で、修理専門店に任せる場合は品質面でいくつか注意すべき点があります。
まず、交換や補修に使用される部品がエルメス純正品ではない可能性があります。非純正パーツでの修理だとオリジナル性は若干損なわれ、仕上がりが完全に元通りとはいかないケースもあるでしょう。
加えて、修理クオリティは店によってピンキリで、有名店でもサービスの質が一定でない場合があるのも事実です。
誤った修理で逆に状態が悪化するリスクもゼロではないため、信頼できる業者選びが不可欠と言えます。実績や口コミを事前に調べ、エルメスの取り扱い経験が豊富なショップに絞るようにしましょう。
また繰り返しになりますが、一度非正規修理をすると今後エルメス公式で修理受付してもらえなくなる点にも留意が必要です。こうしたデメリットを踏まえ、専門店を利用する際は慎重に判断しましょう。
エルメス製品を修理に出す際の注意点
大切なエルメスのアイテムを修理に出す前に、知っておきたい注意点や心構えがあります。
正規・非正規いずれに依頼する場合でも、事前に以下のポイントを押さえておくと安心です。
エルメス直営店に修理を依頼する際は、製品の真贋を証明する書類を忘れずに用意しましょう。
特にギャランティカード(保証書)は修理受付の際に提示を求められる場合があります。保証書が無いと正規品と確認できず、修理を断られることもあります。
また購入時のレシートや箱なども揃っていれば持参するとベターです。正規店以外で依頼する場合はそこまで厳しくありませんが、エルメスの場合は付属品一式を保管しておくことが大切です。
一度でも他店で修理やカスタムをしてしまうと、その製品は今後エルメス直営店で修理対応してもらえなくなります。
これはエルメスが公式基準外の加工品にアフターサービスを提供しない方針のためで、どんなに小さな修理でも例外ではありません。
将来的に「やはり正規で直したい」と思っても一度外部で手を加えると二度と公式サポートに戻れないので、非正規修理に出す際はその点を踏まえて決断しましょう。
迷った場合はまず公式に相談し、それでも難しい場合の最終手段として専門店を利用するのがおすすめです。
修理専門店に依頼する際は、お店選びに細心の注意を払いましょう。単に「ブランドバッグOK」と謳う店だけでなく、エルメスの修理・クリーニング実績が豊富にある業者を選ぶことが重要です。
公式サイトやSNSで施工事例を公開している店も多いので確認してみてください。また他の利用者の口コミや評価も参考になります。
特に宅配で修理を依頼する場合は直接対面できない不安を補うため、レビューや利用者フィードバックを必ずチェックしましょう。
大切なエルメス製品を預けるわけですから、信頼できる職人・業者かどうか見極めた上で依頼するようにしてください。
修理を依頼する前に、費用と仕上がり見込みについて十分に確認することも大切です。正規店の場合は見積もりに時間がかかることもありますが、非正規の専門店なら事前に詳細なメニューと料金を提示してくれる店を選ぶと安心です。
料金が不明瞭だったり「やってみないと分からない」という回答しか得られない業者は、後から追加料金が発生したり仕上がりにギャップが出るリスクがあります。できれば修理後の仕上がりイメージについても確認し、自分の期待とズレがないか擦り合わせておきましょう。
例えば色補修の範囲や交換部品の材質など気になる点は事前に質問し、納得してから依頼することで「こんなはずじゃなかった」を防げます。
まとめ
エルメス製品が正規店で修理不可となるケースには、真贋の確認ができない、修理に必要な部品が入手困難、第三者による改造や非正規修理の履歴がある、損傷が激しすぎる、といった理由が挙げられます。
また、正規店と修理専門店では対応にも違いがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。そのため、一概にどちらが良いとも言えません。
正規店は純正パーツによる高品質な修理が期待できる一方、費用が高額になりやすく、修理対象にも制限があります。修理専門店では柔軟な対応や費用の軽減が見込めますが、品質保証やアフターケアの面で注意が必要です。
修理に出すか、それとも売却するか、最後はご自身の状況に応じて、感情に左右されず、冷静かつ慎重に選択肢を見極めましょう。