エルメスのバーキンバッグと ケリーバッグの違いを比較
2024.08.28
エルメスの双璧を成すケリーバッグとバーキンバッグは、オーダー待ちが発生するぐらい人気です。価格は高いですが魅力はそれ以上あります。世界一の素材を使い、1人の職人が20時間以上の時間をかけて丁寧にハンドメイドする珠玉のバッグです。
エレガントな雰囲気のケリーバッグ
ケリーバッグには内縫いと外縫いのモデルがあり、人によって印象は変わりますがフォーマルなのが外縫いで、カジュアルなのが内縫いと言われることが多くあります。カラーや素材によっても印象が変わるので、ベーシックなブラックの外縫いモデルから、パステルカラーの内縫いモデルまで同じバッグとは思えないほど雰囲気が変化することもケリーバッグの魅力です。
実用性が高いエルメスのバーキン
エルメスを代表するのはケリーバッグと、ジェーン・バーキンが愛用したバーキンバッグです。ケリーがエレガントな印象ならば、バーキンは活動的でカジュアルな印象だと言われております。二つのバッグの原型になったのはオータクロアと呼ばれる、馬具を収納し運搬するためのラゲッジバッグでした。なので派生モデルとして姉妹関係にあり、デザインも良く似ております。
しかし違うことはケリーが内縫いと外縫いがあることに対して、バーキンはパイピング処理がされた内縫いタイプしか通常ラインアップには存在しません。外観はよりシンプルさが強調された結果になります。そこには鋲が打たれており、汚れた地面に置いてもバッグ本体を汚したり、痛めることもありません。見た目よりも収納力が高く、底部に向かうほど広い台形型になっており、安定感が強いこともバーキンを活動的な印象にさせるポイントになります。
ケリーと共通している部分でもありますが、フラップとベルトとターンバックルで開閉をするシステムです。さらにカデナという錠前を付けることで盗難などから中身を守ってくれます。クロアのベルト通しには金属パーツが使われており、ケリーよりもラフな使い方を想定できるのです。細部が少しずつ異なっており、それが全体の印象を大きく変えております。
エルメスのケリーバッグとバーキンバッグは、元になるモデルが共通しているので細部にも共通点が多くあるのです。どちらもフラップで開閉を行い、フロント部分にはカデナという錠前とクローシュという鍵カバーが付属しております。しかし異なっている部分もあり、上部のハンドルはケリーが一本でバーキンは二本です。なので、ケリーはエレガントと呼ばれており、二本ハンドルで重量物にも対応したバーキンは活動的だと評価されます。
他にもケリーは見た目の美しさを重視しており、外ポケットなどはありません。対するバーキンにはフロントと背面にポケットがあり、小物の収納などが便利になっております。またバーキンはサイドベルトの構造でマチ幅を広げ、荷物の増加にも対応する特徴があるのです。ジェーン・バーキンが使用したように、マザーバッグとしても活躍してくれます。
もう一つの違いがショルダーストラップであり、ケリーには25サイズ以上ならばショルダーストラップが付属しているのです。一方のバーキンは手持ちバッグの機能しかありません。
バーキンバッグはクロアでフラップを止めずに、フラップを内側に織り込んで使うとトートバッグのようにラフに使います。雰囲気が変わってより活動的な印象になるのです。スタイルと調和しながら頑丈で長く使えることは、全てのエルメスのバッグに共通した最大のメリットになります。